この間妻とニトリに行った時、ニトリオリジナルのたこ焼き器が1000円以下で売られていた。この値段で“幸せなたこ焼き生活”が送れると思うと、これはぜったい買わずにはいられない。反射的に手に取ってカートの中につっこむと、妻が「このたこ焼器、上の鉄板が外れないじゃない!」とスルドイ指摘。確かに鉄板が外れないんじゃ掃除もしにくく衛生面で問題がある。そう思っていたところホットプレート板と交換できる「タコヤキ&グリル」っていうのが隣にあって、こっちを買った。値段は倍になるが楽しみも倍になると自分を納得させたわけだ。これを購買行動の自己正当化と言う(笑)。

8970685さっそく日清のたこ焼の粉を買い、ウチに買って作ってみた。子どもがタコが好みじゃないのでチーズを入れて作ってみたが、まわりがカリッ、中がフワッという良い感じで出来た。たこ焼の粉のレシピ通りに分量を寸断狂わず妻が作ったからか、非常に美味であった。チーズは中でとろけてこれはこれで美味いのだが、ただやっぱりたこ焼はあのタコの歯ごたえが欲しい。この日、僕は欲求不満が残った。

翌日の昼、誰もいないのをいいことに近くのスーパーでタコを買って来て、再度たこ焼作りに挑戦した。「早く食いたい」という動物的食欲が先行し、目分量でたこ焼粉を急いで溶かして流す。待つこと15分。粉がぜんぜん固まらない。「あれっ?変だな」とそのまま15分。この30分経過した段階でやっと水が多くて固まらない事に気づく。「こりゃダメだ。どうしよう?」と一人悩み、この水っぽいやつをフライパンに移してガスで強制的に熱することを思いつく。卵焼き用の四角いフライパンにたこ焼器を逆さまにしてドバドバ液を落とす。豪快。「なんか●△みたいで汚いな」と思いつつも加熱する。加熱してもまだまだドロドロのままなので、暫くそのままにしていたら今度は焦げてしまう。「あ〜あ」と思ったが、今更作り直す気力もなかったので、その黒く焦げた物体におたふくソースをかけ食べた。お好み焼きの出来損ないみたいなものだがタコがブツブツ入っていて、なんか食べずらい。味もハッキリ言って超マズイ。

この失態を妻に悟られてはまずいので、一式綺麗に洗って元通りの配置へと戻した。「よしよし、これなら気づかれまい」と丁寧な後片付けに、我ながら満足する。この丁寧さを持って粉と水の分量を正確に計っておけば失敗はなかったのだが、あの時は欲望に負けた。僕はそんな人間らしい自分が好きだな(笑)。

結局、この日は胸焼けした。

後日、前回の失敗を取り替えそうとまたまたたこ焼作りに挑戦。食材を揃え、粉を正確に溶いて板に流したところ、プレートが熱くなっていない事に気づく。2回しか使っていないのにぶっ壊れるなんて、つくづくついていない。この日はニトリにたこ焼器を交換に行って終わった。

美味しいたこ焼き、道のりは長いな。